今日からこの場所で、
すこしおしゃべりを始めることを決めました。
molnというお店をどういう気持ちで開いているのか
移ろいゆく日々のなかで思うこと、
感じることを文章にしたいな、と思ったのです。
お店の取材にきてくださる方に、
「どうしてお店を始めたのですか」
「お店のコンセプトはなんですか」
と訊かれることがあります。
私がお店を始めたのは
“Belle&Natary”という本に由来します。
2002〜2003年にかけて、山の上で暮らしたなかで、
1人の女の子と出会い詩や物語を交換日記しているうちに
“Belle&Natary”という物語を共に紡ぎ始めました。
物語の登場人物は、ベルとナタリー。
そして、ふたりの家を訪れる動物たちや
周辺の森に住む不思議な人たち。
山の上の暮らしは娯楽がないので、星を眺めたり、絵を描いたり、詩を書いたり。
その暮らしで出会う人たちは、自然に近い分あるがままの姿で
欠点さえも愛おしく、パズルのように補いあっていました。
その暮らしの中で起こることを物語にすることで
私たちは生きていることを初めて肯定できたのでした。
「生きることは物語を紡ぐこと」
という河合隼雄さんの言葉がありますが
私にとって“Belle&Natary”の物語はまさに
生きることの意味を知るための作業なのでした。
それから山をおり、町での暮らしは、自然と人、
人と人の距離感がまったく違いました。
私は、“Belle&Natary”の物語の中のような場所を、
いつも探していました。
その場所が、鎌倉でした。
会わなくても、思うだけで気持ちが明るくなる。
出会ったばかりだけどずっとずっと前から知っている気がする。
お兄さんみたい、妹みたい、恋人みたい、隣人みたいな人たち。
この町ではそんな人ばかりと出会います。
あの角を曲がっても、スーパーマーケットでも
その先の駅までの道でも。
このままずっと、こんな風に暮らしたい、と思える場所。
一人が夢を見て、ほかの人が叶える。ほかの人が夢を見て、一人を大切に思っている。
この町の人たちは家族。
家族はどこまでも切れ間なく増えていく。
続いていく。happily family。
“どこに住むか”
毎日目にするなにげない景色や町のペース。
どんな人と関わるのか。
それは日々、地層のように積み重なって、
人生を形づくっています。
山を下りた後も、
ベルとナタリーの物語は続いていきます。
いつしかベルがお店をする章がでてきて、私は
「“Belle&Natary”にでてくるお店が実際にあったらいいな」
とふとお店を始めてみようかと思ったのです。
物語は頭の中にしかないけれど、
それが実際に行ける場所だったら
なんてワクワクするんだろうって。
それが、molnの始まりです。
すこしおしゃべりを始めることを決めました。
molnというお店をどういう気持ちで開いているのか
移ろいゆく日々のなかで思うこと、
感じることを文章にしたいな、と思ったのです。
お店の取材にきてくださる方に、
「どうしてお店を始めたのですか」
「お店のコンセプトはなんですか」
と訊かれることがあります。
私がお店を始めたのは
“Belle&Natary”という本に由来します。
2002〜2003年にかけて、山の上で暮らしたなかで、
1人の女の子と出会い詩や物語を交換日記しているうちに
“Belle&Natary”という物語を共に紡ぎ始めました。
物語の登場人物は、ベルとナタリー。
そして、ふたりの家を訪れる動物たちや
周辺の森に住む不思議な人たち。
山の上の暮らしは娯楽がないので、星を眺めたり、絵を描いたり、詩を書いたり。
その暮らしで出会う人たちは、自然に近い分あるがままの姿で
欠点さえも愛おしく、パズルのように補いあっていました。
その暮らしの中で起こることを物語にすることで
私たちは生きていることを初めて肯定できたのでした。
「生きることは物語を紡ぐこと」
という河合隼雄さんの言葉がありますが
私にとって“Belle&Natary”の物語はまさに
生きることの意味を知るための作業なのでした。
それから山をおり、町での暮らしは、自然と人、
人と人の距離感がまったく違いました。
私は、“Belle&Natary”の物語の中のような場所を、
いつも探していました。
その場所が、鎌倉でした。
会わなくても、思うだけで気持ちが明るくなる。
出会ったばかりだけどずっとずっと前から知っている気がする。
お兄さんみたい、妹みたい、恋人みたい、隣人みたいな人たち。
この町ではそんな人ばかりと出会います。
あの角を曲がっても、スーパーマーケットでも
その先の駅までの道でも。
このままずっと、こんな風に暮らしたい、と思える場所。
一人が夢を見て、ほかの人が叶える。ほかの人が夢を見て、一人を大切に思っている。
この町の人たちは家族。
家族はどこまでも切れ間なく増えていく。
続いていく。happily family。
“どこに住むか”
毎日目にするなにげない景色や町のペース。
どんな人と関わるのか。
それは日々、地層のように積み重なって、
人生を形づくっています。
山を下りた後も、
ベルとナタリーの物語は続いていきます。
いつしかベルがお店をする章がでてきて、私は
「“Belle&Natary”にでてくるお店が実際にあったらいいな」
とふとお店を始めてみようかと思ったのです。
物語は頭の中にしかないけれど、
それが実際に行ける場所だったら
なんてワクワクするんだろうって。
それが、molnの始まりです。